先日機会があって、動物のフンから作られたコーヒーを飲みました。コピ・ルアクというインドネシアのコーヒーです。ジャコウネコの体内でコーヒー豆を発酵させ、排泄されたものを利用してコーヒーにします。動物の体内を経由する必要があることから日毎の産出量に限りがあり、大変希少なコーヒーのようです。
店頭でたまたま見かけたドリップパックが、他のものと比べて飛びぬけた金額(1つあたりお札が要るか要らないかくらい)だったので、興味本位で1つ購入しました。それまでこんなすさまじいコーヒーが世に存在していることすら知りませんでした。調べてみると「最高級のコーヒー」とのうたい文句もあるようで、お店で頼むと1杯あたりお札が何枚か必要になるらしいです。
飲んでみた所感としては、製法の奇抜さに対して普通のおいしいコーヒーでした。(そりゃそうだが)
やや酸味が強い(コーヒーの酸味っていう表現がいまいち自分の中で持て余してるけど…)感じがしましたが、普段飲んでいるような安物のコーヒーに比べて味に厚さがありました(そりゃそうだろうけど(笑))。ただ、特異な点があったとすれば、後味がよく残ったことでしょうか。なんとも形容しがたい、けれどもさほどイヤな感じはしない後味が残りました。これがフンの味なんだろうか?と考えると、どんどんそんな感じがしてきました。でもイヤな感じではなかったです。はい。
素人がなんの工夫もなしにドリップパックで淹れたので、お店で頼んだらより本来的なよい味になるのかもしれません。というか、ここに至るまでコーヒーの淹れ方によって味が変わるなんてまったく知らなかったのですが、どうやら同じコーヒーでも使う器具や下準備などで味が大きく変化するらしいです。
ちなみに、コピ・ルアクはジャコウネコの体内を利用しますが、世界にはジャコウネコの分泌液を用いる香水もあるようです。ジャコウネコという生物自体が人間の嗅覚と相性がいいようですね。