季節の変わり目は、空気の匂いがかすかに変わるように思います。それが訪れるのはある日突然で、「あ、新しい季節が来たな」と。嗅覚を言葉で伝えるのは特段難しいことですが、それでも冬はまだ分かりやすいです。雪が降っていないのに雪のような匂いがし、息を吸うごとに鼻孔をわずかに凍えさせ、静かで、白んだ空気が澄み渡るような。
このように、冬の空気ってとても澄んでいるような気がするんですよね。具体的な話をすると、大気中にあまり不純物が含まれていなさそうな感じがする。反対に、夏の空気が「きれいだ!」と感じるようなことは実際に空気がきれいな場所に行かない限りはまずないです。「夏の空気が澄み渡る」なんて聞けばなんだか不協和音です。
けれど、専門的なことはわかりませんが、同じ環境下において夏と冬とで大気中の排ガス等不純物の濃度が違うなんてことはそんなにないと思うんですよね。なのになぜ冷たい空気はそれだけで美しく感じるのか。不思議です。
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