横文字は「知らなければあんたが悪い」?

2021/05/07 21:38

ことビジネスの場において、とりあえずカタカナ言葉を並べ立てれば説得力が出ると言われて久しいです。外来語でしか表現できないニュアンスの言葉であればともかく、そうでない言葉も不必要に外来語にするきらいがあります。例えば、「イシュー」をGoogleに訊くと、現時点で上位には「ビジネス用語である」と出てきます。ですが、別に「課題」ないし「問題」という便利かつ的を射た日本語が元々あるんですよね。どういうわけかビジネスの場では換言する必要に迫られたようです。

このような外来語が使われて、かつそれを自分が知らなかった場合、「自分ついていけてないな…」と焦燥感に駆られることが多いです。ビジネスの場だけでなく、例えばテレビで社会問題が論じられている際もそうです。昨日まで「多様性」と言っていたのが突然「ダイバーシティ」と言われるようになったら、「あれ、今普通ダイバーシティって言うのかな?」と思ってしまいます。

対して、難しい漢語であればどうでしょうか。例えばビジネスの場で「緊要な課題に対し要員を糾合したいと考えています」と言ったとします。これは、ひょっとしたら場がしらけかねないように聞こえます。そしてワンテンポおいて、「え?なんて?」と聞き返されそう。挙句の果てには帰りに上司から「もっと誰でもわかる言葉で話しなさい」と叱られるさまが目に浮かびます。すいません、あなたがさっき言ってた「イシュー」の方が意味わかんないんですけど。

このように難しい漢語は、下手に口語として使うと「誰もが知っている言葉で話さない方が悪い」「もっと簡単な言葉で言い換えないのが悪い」と受け取られかねないように感じます。対して先述したような外来語は、「知らない方が教養がない」「知らない方が遅れている」とする暗黙の了解があります。漢語の方が日本語史としては歴史があるはずなんですが、この違いは一体なんなんでしょうか…

メッセージを送信する

記事へのメッセージは投稿者にのみ届きます。こちらには表示されません。

    このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。