現代は多様性の時代とよく言われますが、何かを勉強する方法も同じように多様化しています。例えば英語を学習しようと思ったとき、本を読むこともできれば、塾に通うこともでき、動画を見ることもできます。これらのカテゴリの中でも個々の製品やサービスが三者三様のアプローチをします。例えば塾の中でも会話に特化した塾もあれば、オンラインで受講できる塾もあります。そしてそれぞれの製品やサービスが「これが簡単に素早く身につく」のだとプレゼンテーションを行います。最近ではこのような尖った言葉さえ見かけます。「あなたの学習方法、間違ってませんか?」
多様なサービスの中で自分を手に取ってもらいたい製品たちの声高な主張は、私たちのそばで昼夜を問わずこだましています。強い言葉の残響の中に常に身を置いていると、次第に自分のやり方に疑問を抱き始めます。「もっと効率のいい方法があるんじゃないかな?」
もし効率のいい方法で勉強していたとしても、効率性に対する不安が頭を占めることによって非効率になるのはとんだ皮肉ですね。最近語学を勉強していて時々そんな気分になります。一朝一夕でできるようになるものではないのに、なかなか身につかなくて疑心暗鬼になります。うさぎとかめの寓話でも唱えながら、かめになった気持ちで少しずつ歩みを進めるのがきっといいですね。
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