「マネージャー」のイメージが学生と大人でかなり違う

2023/02/01 23:58

「マネージャー」という言葉から何が思い浮かぶでしょうか。聞き手が学生か大人かで大きく変わるような気がします。

聞き手が学生の場合、多くが部活のマネージャーを思い浮かべるのではないでしょうか。

学校によっては、野球やサッカーなどの運動部にマネージャーが在籍していることがあります。選手のトレーニングをサポートしたり、食事や洗濯など裏方の仕事をこなしたりするようです。部活におけるマネージャーは、献身的に選手を支えているイメージが浮かびます。

反対に聞き手が大人の場合、管理職を思い浮かべる人が多いのではないかと思います。

一般的に企業においてマネージャーといえば、上に立ってメンバーを管理する役職の人を指します。上司としてメンバーに仕事をさせる立場です。イメージはさまざまかもしれませんが、強い立場にあることには違いないかと思います。

このように、両者のイメージには大きく隔たりがあるように思います。ですが、「マネージャー」という言葉の指す意味自体がまったく違うかといえば、そうでもありません。目標を達成するため、みなが能力を発揮できるようにサポートする=マネジメントする人、という意味では共通しています。

同じマネジメントを遂行する立場であるはずなのに、かたや裏方、かたや上に立つというのは、どうにも不思議です。もちろん組織の構造や目的が異なることによって差が生まれている点はそうだと思います。また、ここでジェンダーに関する議論を持ち出したくなる向きもあるかもしれませんが、役割を担う性別がどちらに偏りがちかは本稿ではさほど重要ではないので省きます。

重要なのは、同じ言葉で括られて同じような意味を指向しているのに、受け取られ方がこうも違うという点です。マネジメントそのものの価値意識や重要性に関する感覚が押し並べて定まっていないがゆえなのでしょうか。もしそうだとすれば、人文学や心理学などの分野に対する価値意識の揺れとも通底している問題なのかもしれません。

ちなみにマネージャーの2つのステレオタイプですが、今現在の自分としてはどちらもややいびつなんじゃないかと思っています。プレイヤーあってのマネージャーで、逆も然りであるのならば、異なる業務を担うコーワーカー(coworker)、つまり対等でいいのではないかと。

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